上級コース①「UXとサービスデザイン」レポート

10月15日(水)大阪にて、ism上級コース第1回「UXとサービスデザイン」が行われました。
DSC_0008.JPG

上級コースは、マーケティングの全容を理解するためのコースです。
これからはウェブマーケティングは独立した分野ではなく、商品・サービスの開発や、競合分析などの、より根本的なマーケティングの概念と合わせて検討する必要があります。

参加者のみなさんには、一人ひとつ、案件(自社もしくはクライアント)を持ち寄っていただき、実際に提案できるレベルまでの、内容にしていただくため、事前課題にしっかり取り組んでいただきました。
今回の事前課題でお願いしたのは、"カスタマージャーニーマップ"の作成と、成果の出るコンテンツやサービスの企画案です。

カスタマージャーニーマップは、UX(商品やサービスを消費する際に、ユーザーがやりたいことを心地よく実現できるかを重視した概念)を実現させるために用いられる調査方法の一つです。
商品やサービスの、購買前・購買後を含めた、消費行動を可視化し、知ることができます。そうすることによって、これまでの顧客接点で、足りていないものなどが見えてきます。

 customerjourneymap.png

※基礎コース東京会場モニターサイト「小島屋」さまカスタマージャーニーマップ(ゴンウェブ作成

カスタマージャー二―を作成するのは初めての方が多く、苦戦された人もいるようですが、自分で最適なフォーマットを見つけて、オリジナルのカスタマージャーニーを作ってきてくれた方もいました。

------------------------------

コトラーのマーケティング3.0

前半の講義では、フィリップコトラー氏のマーケティング3.0を引用して、今までと、これからのマーケティングについて、権がお話しました。

 kotler_.png
セミナーでもご紹介しましたが、この図は、2014年10月号「ハーバード・ビジネス・レビュー」(ダイヤモンド社)で紹介された、フィリップ・コトラー氏が示す、マーケティングの比較を参照し、作成したものです。
(出典
:『コトラーのマーケティング3.0』(朝日新聞出版))

このように、マーケティングのあるべき姿は、変わってきています。 

■マーケティングコンセプト
  1.0 製品開発
  2.0 差別化
  3.0 価値

今は、価値を生み出すことがマーケティングそのものに。

■企業のマーケティングガイドライン(すべきこと)
 
1.0製品の説明
 2.0企業と製品のポジショニング
 3.0企業のミッション、ビジョン、価値

「これからは、社会に役立つために、ちゃんとした価値を提供しようとしている姿勢が問われ、それが企業にとってのマーケティングになっていく」と権は言います。

また、権は「事業は経営者の価値観の結晶である」と捉え、ismでは、企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー(価値観))を明確にすることを重要視しています。
ismのセミナーでも、昨年から、"自分史"について語っていただき、自分の価値観について向き合っていただくワークを行っています。
自分がこれまでに頑張ったこと、楽しかったこと、辛かったことを書き出し、見つめ直していただくことによって、自分の価値観を改めて知ることができるのです。
これからは、その価値観を磨くことこそが、マーケティングそのもにになっていくと権は考えています。

 

UXとサービスデザイン

先ほどのコトラー氏のマーケティングコンセプトにもありましたが、これからは、「顧客の経験価値の時代」と言われています。 
ユーザーが求めているのは、物理的な商品そのものではなく、よりよい経験(UX)です。カスタマージャーニーは「UX」の連鎖であり、枠組みです。

オムニチャネル時代の今、様々なデバイスから、顧客接点ができていきます。これからは、それらひとつひとつを見直し、最適化できるように、デザインし直す必要があると、権は言います。

「経験はデザインできる」のです。

講義では、SEMだけではなく、購入前後の顧客接点へのアプローチ方法についてお話しました。
商品そのものだけではなく、それに付随するサービスで、顧客に良い体験を与えることができれば、差別化をはかることができます。
それこそが、これからのサービスデザインです。

  

グループワーク「カスタマージャーニー視点からの改善点の検討」

DSC_0023.JPG

後半のグループワークでは、2グループに分かれ、あるモニターサイトさんについて、①SEMの視点から、次に②カスタマージャーニーの視点から、改善点を検討していただきました。

■SEMでの視点
  
キーワード
  戦略的3C
  
メッセージ
  
アクセス対策
  
サイト改善

■カスタマージャーニーの視点
  カスタマージャーニーの検討
  
アクセス対策の改善
  
基礎知識
  
プレスリリース
  
サービスデザイン
  
購入前サービス
  
購入時サービス
  
購入後サービス
  
メールマガジン
  
同梱物
  
次回の購入シーン

これを見ると、これからはSEMだけでは足りないということがよく解ります。 

最後に、各グループで改善点を発表していただき、第1回上級講座は終了いたしました。

アンケートの回答

改めて3Cの必要性を感じます。とくにお客様は誰なのかを明確にしておかないと、カスタマージャーニーマップでのシーンすらも曖昧になり、全てが何となくおぼろげであやふやな着地になり、お客様に提案する際にも納得度が低いと思いました。(ウェブコンサルティング会社)

UXの考え方がわかり、非常に助かりました。講義がなければ後半のグループワークは、少々やりづらかった状況でした。また、最近のマーケティング等の情報は、ショップとして普段販売中心のワークになっている中、気にして見ているとはいえ、理解が違っていたり、注目している場所が違っていたりするものなんですが、そこをカバーしていただけるお話をしていただいて補完していただけるので嬉しかったです。(ネットショップ)

カスタマージャーニーで、項目を埋めるのでは無く、ユーザーの利用シーンをしっかり見定めることが必要だということが参考になりました。(ウェブコンサルティング会社)